環境共創イニシアチブ(SII)は5月26日、工場・事業場において実施されるエネルギー消費効率の高い設備への更新等を支援する、2021年度「先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金」の募集を開始しました。 募集期間は6月30日17時まで。
この経済産業省の補助金は、事業者が計画した省エネルギーの対策のうち、以下の4つの事業について、機器・設備の導入に係る経費の一部を補助するものです。
A 先進事業:先進的な技術による大幅な省エネルギー性能を有する設備の導入
Bオーダーメイド型事業:機械設計が必要な受注生産型設備への更新・プロセス改修
C指定設備事業導入:省エネルギー性能の高いユーティリティ設備・生産設備の更新
D エネマネ事業:エネマネ事業者と契約して効果的に行う検討の取り組み
補助対象事業者は、国内で事業を営む法人と個人事業主。 2021年度の予算額は約114億円。における公募譲渡申請額の合計額が予算額を超える場合には、総合評価の結果、 2021年度事業は、8月期限に譲渡を決定する予定。 事業完了予定日は2022年1月31日。 公募説明動画をオンラインで配信している。
この事業は、これまで実施してきた省エネ補助金をリニューアルして2021度からスタート。 事業期間は2030年までの10年間。 新たな制度となるため、SIIは注意して交付手続きを行っていこういる。
事業要件や省エネ効果の要件など詳細は公募要領を確認のこと。
まずは省エネ計画を立てる
まず、導入予定の設備がa.先進設備・システム、b.オーダーメイド型設備、c.指定設備、d.EMS機器のいずれかに該当する検討を、単独、または組み合わせて省エネルギー計画を立てる。次にdを除くa~cの省エネルギー効果を合算。この合算と「事業要件」等で算出した省エネルギー効果がA~Cのいずれかの「省エネルギー効果の権利」を十分確認し、申請する事業区分を選択する。
各事業区分の概要は以下の通り。
A.先進事業
事業要件:SIIが設置した外部審査委員会で審査・承認した先進設備・システムを導入する事業
省エネ効果の要件:申請単位に関して、資材比較量ベースで「省エネ率:30%以上」「省エネ量:1000kl」「エネルギー消費原単位改善率15%以上」のいずれかの要件を満たす事業
対象補助経費:設計費、設備費、工事費
補助率:中小企業者等2/3以内、大企業・その他(みなし大企業を含む)1/2以内
補助限度額:上限額15億円/年度、下限額100万円/年度
※複数年度の1事業当たりの上限額は30億円
B.オーダーメイド型事業
事業要件:機械設計が伴う設備または事業者の使用目的や用途に合わせて設計・製造する設備等(オーダーメイド型設備)を導入する事業
省エネ効果の要件:申請単位に関して、資材比較量ベースで「省エネ率:10%以上」「省エネ量:700kl以上」「エネルギー消費原単位改善率:7%以上」のいずれかの要件を満たす事業
対象補助経費:設計費、設備費、工事費
補助率:中小企業者等1/2以内 (投資回収年数7年未満の事業は1/3以内)、大企業・その他(みなし大企業を含む)1/3以内 (投資回収年数7年未満の事業は1/4以内)
補助限度額:上限額15億円/年度、下限額100万円/年度
※複数年度の1事業当たりの上限額は30億円
C.指定設備事業導入
事業権利:SIIが決めたエネルギー消費効率等の基準を満たし、SIIが補助対象設備として登録・公表した指定設備を導入する事業
省エネ効果の要件:SIIが承認したエネルギー消費効率等の基準を満たす設備を導入すること。 設備指定(例)は、ユーティリティ設備が高効率空調・産業用ヒートポンプ・業務用給湯器・高性能ボイラ・高効率コージェネレーションなど、生産設備が動作する機械など。
対象補助経費:設備費
補助率:設備種別・性能(能力等)毎に設定する定額の補助
補助限度額:上限額1億円/年度、下限額30万円/年度
※複数年度事業は認められません。
D.エネマネ事業
事業要件:SIIに登録されたエネマネ事業者と「エネルギー管理支援サービス」を契約し、SIIに登録されたEMSを用いて、より効果的にエネルギー化を取り組む事業
省エネ効果の要件:申請単位で、「EMSの制御効果と省エネルギー診断等による運用改善効果」により、原油換算量ベースで省エネルギー率2%以上を達成する事業
対象補助経費:設計費、設備費、工事費
補助率:中小企業者等1/2以内、大企業・その他(みなし大企業を含む)1/3以内
補助限度額:上限額10億円/年度、下限額100万円/年度
※複数年度の1事業当たりの上限額は1億円
その他
なお、産業ヒートポンプとヒートポンプ給湯器の新設・増額は、「令和2年度補正予算 産業・業務部門における高効率ヒートポンプ導入促進事業費補助金第2次募集」の申請を検討するよう検討している
投稿時間: 2021 年 6 月 8 日